ダグラス・ラミス講演を聞く

5月19日豊橋の愛知大学記念会館で行われた「憲法講座・基地と憲法」ダグラス・ラミスさん講演と金子勝さんとの対談を聴いてきた。
<C・ダグラス・ラミス>
サンフランシスコ出身、沖縄県那覇市在住。カルフォルニア大学バークレー校卒。政治学者、評論家。1960年海兵隊員として沖縄に駐留、1961年除隊後関西に住み、べ平連の一員として日本での活動を始める。1980年津田塾大学教授、2000年退職。以後沖縄に移住、沖縄国際大学非常勤講師の傍ら執筆や講演活動を行っている。
<金子 勝>
名古屋市出身、東京都世田谷区在住。愛知大学法経学部法学科、同大学院法学研究科終了、法学者。専門は憲法学、政治学、社会科学。現在、立正大学法学部教授。愛知大学時代「憲法草案要綱」を作成した鈴木安蔵に師事。鈴木の遺志を継ぎ「憲法九条」を守る平和運動を展開している。

私はブログの巻頭に「日本は原発と米軍基地が無くなれば大きく変わる。私はそれを願い求める。」と書いている。その思いを強くするお話しであった。ダグラス・ラミスという人をより知る機会でもありました。

「癒しの島・沖縄」毎年500万人の観光客が訪れる沖縄。
「癒しの気分」とは実は植民地の気分、自分が高みの位置にいる気分、居心地のいい気分のことだと云う。その言葉が示すように沖縄と本土(ヤマト)との間には抜き差し難い溝、認識の乖離、差別がある。それは戦後今日に至るも変わることなく続いている。
待っても待っても変わらず、むしろ悪くなっているという沖縄人の思い。それは護憲平和を唱える本土人においても理解できない溝として存在している。
0.6%の国土に75%の米軍基地が存在する現実。どんなに望んでも変わることなく
今日に至る現実。それを日本(ヤマト)人は放置し、金をやるからいいだろうと押し付けてきた。そしてけっしてその痛みを自らに引き受けようとはしない不平等と差別。
ここに100人の高校生がいます。その高校生のカバンの内、75個を一人の生徒に持たせるとしたらどうか?それを人はなんと呼びどう感じるのであろうか?どだい75個も持てるのか?
日本人の過半数は憲法九条を守りたいと思っている。その同じ日本人の過半数が日米安保は必要だとも思い、米軍に基地を提供する事を良しとしている。アメリカに守ってもらっていると思っている。九条も日米安保も欲しいというのだ。
沖縄人は米軍に守ってもらいたいなどと思っていない。かえって危ない、早く出て行って欲しいと思っている。
米軍にとっての沖縄とは?日本を守る為に駐留しているのではない。沖縄は戦争で勝ち取った占領地なのだと思っている。あくまでアメリカの国益の為、米軍戦略の為、安保条約、日米地位協定による居心地のいい海外基地として、手放さないだけなのである。
日本人の多くはそんな米軍に居てもらいたい、守ってもらいたいと勝手に思い込んでいるのである。
沖縄人は日米安保など要らない、米軍基地など要らないと云っている。ならば日米安保が欲しい、必要と云っている本土人が米軍基地を引き受けるべきなのではないか?日米同盟・日米安保が大事だと云っている本土が引き受けるべきでないのか?
原発も基地もそれが必要だという人たちが引き受けるべきである。それが出来ずにいて欲しい、必要だなどと云うな!ということであった。
他に、米軍は絶えず敵を求め続ける存在だ、北朝鮮との緊張関係を求めている、本土の赤字空港に米軍基地を誘致したら?、沖縄は歴史的に中国と仲が良い、怖いと思っていない、日本は法的には独立国だが実態は植民地、広島・長崎の原爆投下は人種差別であった、沖縄は地理的に中国、ロシアの包囲網の要石とはなっていない、政治的意識的なものに過ぎない、等等大変勉強になる講座内容でありました。
帰りに「経済成長が無ければ私達は豊かになれないのだろうか」平凡社、著書を求め、サインと握手をしてもらい帰途についた。
以下に関係資料を載せます。


ダグラス・ラミス、広瀬隆 対談
http://www.youtube.com/watch?v=r6eOAfF56_k

「この人に聞きたい」C・ダグラス・ラミスさんに聞いた
http://www.magazine9.jp/interv/lummis/lummis1.php


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